Web制作・Web広報

あなたは大丈夫?企業Webサイトに不可欠なマーケティング的視点とは?

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企業のWebサイトの運営に必要なマーケティング視点って何??

僕はこれまで、教育関係の会社でWebサイトの制作・運営を4年、営業を5年行ってきました。転職した今は、介護系の会社のWeb担当として1年半、自社のWebサイトの制作・運営に携わっています。

通算、10年以上Webに関わる仕事をしていますが、それでもまだ、日々勉強しなければ、と感じることが多々ありあます。

それくらい、Webの世界は広大で、変化も早く、常にインプットを意識し続けなければ、あっという間に取り残されてしまう業界です。

そんな中で、「これは紹介したい!」と感じたのが、『金がないなら頭を使え 頭がないなら手を動かせ』という書籍。

永江一石さん(@Isseki3)は、マーケティングやSNS運用の専門家で『More Access! More Fun! 永江一石のITマーケティング日記』というブログを運営しておられます。

もともと、ブログについては知っており、ちょこちょこ拝読させていただいていましたが、腰をすえて読み漁ったことはありませんでした。

たまたま、Amazonプレミアムの特典の1つである、「月に1冊Kindle本が読めるオーナーズライブラリ」において著書を発見し、今月は特に読みたいものも無いから、と選んでみたら、これがめちゃくちゃ良かった。

仕事柄な部分も多々有りますが、「分かる!分かる!」とニヤニヤしながら読んだ本は本当に久しぶりです。

そこで今回は、Webに関わる制作者、なかでも今の僕のように企業のWebサイトを制作する人や、ブログを運営する個人事業主にぜひ読んで欲しいと感じたポイントを紹介させていただきます。

 

Webサイトは「人の役に立つためのもの」

企業においてWebサイトを制作するのは、大半が「売上をアップさせるため」であることは間違いありません。ではどうすれば売上が上がるのか?そのために必要なのは「顧客の役に立つ」という視点ではないでしょうか?

  • 訪問者の役に立つ
  • 何度も来たいと思う
  • みんなに知らせたいと思う

が、Google様が評価する3点セットだと以前のブログで書きましたが、これは別にGoogle様だけでなく、普通の人も同じわけで、Google様の評価はそれを代弁しているに過ぎない。

顧客であれ、Googleであれ、「そこに役立つ情報がある」と認識してもらうことが、Webサイトを1つのメディアとして成長させてくれます。

「今は無いから検索されると困る」とか、「名刺にURL書いてたら見に来る可能性があるから」とかでWebサイトを制作すると、なかなか成果のでないWebサイトが誕生してしまいます。

どんなコンテンツがあれば、自分のサイトを訪れる人に喜んでもらえるか。

そんなことを考えながら日々の運用をするのが、成果を上げるWebサイトに最も必要なポイントなのです。

 

大切だとは知っている。でも取得するのが難しい「顧客視点」

Webサイト制作でもっとも重要なのは「ターゲット」でしょう。

どんなコンセプトのWebサイトを作り、ターゲットにどんな行動をしてもらいたいのか?それを考え尽くしてから制作をするのが、僕たちWeb制作者の仕事のキモと言っても過言ではありません。

そこで、重要となるのが「顧客視点」。本書においては、顧客視点を以下のように説明しています。

顧客視点は経験値の積み重ねに過ぎない。それを天才は感覚で持てるが、そこまで才能がない場合はデータで持たないといけない。そして仮説は必ず経験値に基づかなければならない。

これ、めちゃくちゃ分かります。

この人スゴイな、というディレクターは、あっという間にコンセプトを創るんですよ。それはもちろん、インプットの質や量、これまでの経験など、様々なものに裏打ちされたものだと頭では理解しても「よくもまぁポンポン出てくるね……」と思ってしまうのも事実。

ただ、「自分にはそんなセンスも経験も無いよ」という場合でも諦めなくていい。だったら「調べて調べて調べまくれば良い」のだから。

大切なのは、しっかりとデータを集めて仮設を立てて、それをじっくり検証していくこと。その中で、ターゲットはどんなことを考えるのかを常に想像し続けることが、顧客視点を得るための第一歩になるのです。

 

 

本当にネットで集客すべき?あなたのWebサイトの「ターゲット」

「ターゲットが大事」ということは知っていても、「そのターゲットが本当にWebで集客できるターゲットかどうか」を意識したことは有りますか?

Webという広報手段が認知されるに従って、テレビや新聞・雑誌など、既存の広報手段とどちらが効果的か?なのか、よく議論されますよね?

なかでも、BtoC(一般消費者)向けのサービスをリリースするときに特に意識されるのが、「キャズム理論」です。本書でも、参考ページとして紹介されていたITmediaの記事を引用します。

普及学の基礎理論として知られるエベレット・M・ロジャーズ(Everett M. Rogers)のモデルでは、顧客は「イノベーター」「アーリーアダプター」「アーリーマジョリティ」「レイトマジョリティ」「ラガード」の5つの採用者タイプに区分される。この理論ではイノベーターとアーリーアダプターを合わせた層に普及した段階(普及率16%超)で、新技術や新流行は急激に拡がっていくとしている。そこで、イノベーターとアーリーアダプターにアピールすることが新製品普及のポイントであるとされてきた。

キャズム理論の説明図

情報システム用語事典:キャズム(きゃずむ) – ITmedia エンタープライズ

本書においては、以下のようにWebに当てはめています。

  • イノベーター:インフルエンサー
  • アーリーアダプター:積極的にネットで情報収集、SNSを運用する人
  • アーリーマジョリティ:ネットで買物はするが情報収集はそこまでしない
  • レイトマジョリティ:ネットで買物はたまに、SNSは身内程度
  • ラガード:ガラケー利用者?

Webにおけるキャズム理論をものすごくざっくり説明すると、普段ネットをそこまで活用しない人(アーリーマジョリティより右側)がターゲットだった場合には、Webサイトだけで集客するのは困難、といったところでしょうか?

もちろん、「予算が潤沢に有るわけでは無いし、テレビCMとか無理!」という気持ちも分かります。ここからは本書における主張と若干乖離してしまうので私見ですが、考えてみて欲しいポイントがあります。

それは、あなたの会社やサービスでイノベーターやアーリーアダプター向けにアプローチできないか?ということ。イノベーターやアーリーアダプター向けのアプローチで第一段階の売上を獲得、それを元に別媒体と連携してマジョリティへアプローチ!という段階を踏むのも、一つの手段ではないでしょうか?

ただし、この場合には「イノベーターやアーリーアダプター向け」であることを明確に意識しなければ、そもそものターゲットとのズレが発生し、なかなか効果のでないWebサイトやブログになってしまう危険性があるので注意が必要です。

 

企業Web担当者は必読!金がないなら頭を使え 頭がないなら手を動かせ/まとめ

Webサイトやブログを成功させるために最も重要なのは「深く考えること」。

ターゲットとなる人がどんな人物なのか、その人を喜ばせるためにはどんな情報が必要なのか、考えて考えて、考え尽くすことが必要です。

僕が本書を読んで、「確かに!」と思ったのが、今回紹介した以下の3点。

  1. Webサイトは顧客の役にたつためのもの
  2. 天才じゃなくても、しっかりデータを集めれば顧客視点を養うことができる
  3. ネットで集客すべき顧客が誰か?を意識する

これは、どんなWebサイトやブログを運営する人にとっても、絶対に重要なことであると同時に、ついつい「理解したつもり」になってしまうことなのではないでしょうか?僕自身は、改めて肝に銘じて日々の制作に取り組んでいきたいと感じました。

 

やっぱり、実際の経験が圧縮された書籍は、読みやすくて良いですね。しかもこの手のタイプの書籍は、ただ記事をまとめるだけではなく、その後どうなったのかという「編集後記」が追記されているので、今現在との比較ができるのも、興味深いです。

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なかでも本書は、かなりの文章量(ページ送りの関係かページ数や文字数がカウントできず)なので、きっとあなたにとって参考になるマーケティング視点があるはずです。

 

以上、TSUNJI(@tsunji1983)でした。

 

参考:本書の目次

参考までに、本書の目次を載せておきます。これは!』と思うところがあればぜひ読んでみてください。

まえがき

第一章 いきなり商品を考える前に顧客視点を持つべし

第二章 Web集客したければ人が訪れたくなるサイトを作るべし

第三章 Web&ソーシャルはちゃんと考えて運用すべし

第四章 いけるビジネスモデルはコレだ!

第五章 メディアのあれこれを考えてみた

第六章 政治にも顧客視点とマーケティングの考え方を加えるべし

最終章 ブログで集客したければ絶対これを読むべし

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